2014-06-02

約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯 Yakusoku: Nabari dokubudoshu jiken shikeishu no shogai

一般公開の時、上映時間が見られる時間になく、見たいと思っていた作品。

名張毒ぶどう酒事件についての知識もなく、最近のニュースで再審棄却が報じられている程度の知識で、この作品の事を知ったのも職場の同僚から聴いたもの。

今回の上映会はかつて映画館だったホールで日本国民救援会主催での一週間上映。

映画は劇映画と思っていたけど、仲代達矢、樹木希林、山本太郎は再現場面として演じられ、事件の過程の記録フィルムとうまく絡められた作品だった。

1961年3月28日の夜、三重県名張市葛尾(くずお)地区の公民館で起き、5人が死亡した毒物混入事件は容疑者の奥西勝さんの自白の信憑性で争われる裁判で、映画では奥西さんの自白で村人達の供述が変わったり、いったん無罪判決出たものを極刑にするという検察側の強引さ。再審開始決定を下した裁判官の退任と再審棄却を下した裁判官の栄転。弁護士側の物証検証をことごとく無視して自白重視の裁判所など裁判の矛盾点を映し出す。

肺炎を患った高齢の奥西勝さんに弁護士が接見した時、その手には手錠がはめられていたという。

今年、生きている死刑囚で日本最高齢となった奥西さんは八王子医療刑務所で治療を行っており、国際的にも日本の人権に対しての疑問が寄せられていると聞く。

0 件のコメント: