2002年の北海道警察で起こり「日本警察史上最大の不祥事」とされた「稲葉事件」
同じ頃に起こった北海道警裏金事件とともによく知られる事件で、その当事者、稲葉は2011年に刑期を終え、出所し、『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』を出版し、物議を醸した。
その映画化で、『凶悪』の白石和彌が監督。予告編では軽いのりの映像だっただけに不安だったけど、北海道警察で踊らされ続けた稲葉がよく描けている。
君が代で始まり、日の丸で終わるこの映画、ヤクザをパシリに使い、点数至上主義で出世欲をかき立てて、違法行為を黙認する「日本警察史上最大の不祥事」の温床が描き尽くされる。
ヤクザにばらまかれた金が裏金だったのだろう、組織暴力。
税金でヤクザを飼い慣らし、拳銃検挙の点数を稼ぐ茶番劇。日本の悪しき権力構造の地で行った北海道警察はある意味、日本的な組織であるのだろう。
拳銃検挙のプレッシャーに地味に起き続けた発砲事件は国松警察庁長官狙撃事件で日本警察のメンツに賭けた命題になったのも北海道警察の悲劇。
組織犯罪は裁かれず、鉄砲玉だけが裁かれて、その周りで起きた関係者の不審な死。
日本の夜と霧は今もなお闇の中。
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