2007-09-02

悲惨な戦い Miserable fight

昨今話題の相撲ネタには全く興味がないのだけれど。

数日前の新聞になぎら健壱が小樽でコンサートをするという広告記事を観て、幼き日の記憶が甦った。

アルバイトで一緒の60代のおばちゃんはこの曲を知らないと云う。

遅れてきたフォーク世代だから、記憶にあるのかな?

まだこの曲は放送禁止なのだろうか?
フォークの語り部、なぎら健壱は今もこの曲を歌っているのだろうか?

小樽のコンサートを見に行きたい気もする。

私はかつてあの様な 悲惨な光景を見たことがない
それは10年以上も前の 国技館の話です

片や巨貫の雷電と 片や地獄の料理人若秩父が
両者見合って待ったなし ガップリ四つに組んだその額からは
玉の様な汗がダラリンコンと流れだして来て
若秩父のマワシをしめ出すのだった

このしめったマワシがいずれ あの不幸な事件を巻き起こすとは誰しも
あの 世にも恐ろしい戦いになるとは 誰しも思わなかったのだ

全く引力とは恐ろしいもので 
地上に浮いている物は 下へおっこちてしまうのだから
アレヨアレヨと思う間に若秩父のマワシは 落ちた

さすが天下のNHK すぐにテレビカメラを消せと命じたが
折りも悪くもアルバイトを使っていた為に アップで放映してしまったのだ

ラジオのアナウンサーが又、アナウンサーで
テレビを見てない人にはわからないものを
すぐにお近くのテレビのスイッチをひねって下さい等と言ったものだから
見なくてもいい人まで見てしまったのだ

さすが天下の国技館 すぐに照明を消せと命じたが
折りも悪くもパートタイムをつかっていた為に
スポットライトをあててしまったのだ

全く全国3万人の相撲ファンの皆様は 意外な事実を知ったのだ
でっかい身体にゃちいさな●●●がつき物だと
そういう事実を知ってしまったのだ

さすが木村庄三郎
あの ソウ うちわみたいなヤツでかくそうとしてやったが
彼も非常に興奮していたもので
股間をイヤという程 軍配でなぐりつけてしまったのだ

その時彼の脳裏には 一つの言葉しか浮かばなかった
その時彼の頭の中には 一つの言葉しか浮かばなかった

何か身体をささえる物はありませんか 何かつかむ物はありませんか
何かつかむ物はありませんかと 目をこらして見たら
目の前にあった

私はかつてあの様な 悲惨な光景をみたことがない

YouTube-森達也『放送禁止歌』ドキュメンタリーより

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