2011-03-11

デザート・フラワー Desert Flower

ソマリア出身のモデルであり、女性器切除廃絶を訴え続けるワリス・ディリーの映画『デザート・フラワー』を見終えた帰り、タワーレコードにより、ウィンドショッピングをしていると揺れを感じた。あまりに長く続くので、立ちくらみかなとも感じたけど、確かに地震だと思い、その場に立ち止まり、揺れが収まるのを待った。近くにいた女性も店員に地震を確かめていたけど、あのクラクラと来る揺れはビルの高層階に起こると云われているなのだなと改めて思い、日本史上最大級の地震のニュースを観るにつけ、マイミクの日記に書かれている「情報が得られないのは怖い。電話もメールも何も繋がらない。本当に必要な時は役に立たないんだよね。」という言葉に今の「メトロポリス」の怖さを感じている。

『デザート・フラワー』アフリカ難民のサクセスストーリーは華やかに軽やかに話が進むけど、アフリカ難民の苦悩は次第に重みを増す物語。

その中の一つのエピソードに、不衛生な女性器切除の処理を施されたワリスが腹部の痛みを訴え、病院に担ぎ込まれた時、言葉の通じる同郷のソマリア人男性が医師の言葉を伝えずに、「ソマリアの恥をさらすな」とワリスに脅す場面、言葉の恐ろしさを感じた。

欧米に逃げたところで、男性社会に振り回されるワリスを人権運動にかき立てたものはおそらく男性なのだろう。

難民を通して、人権とはを描く映画が増えてきたけど、難民だから人権をじゃない、と思う。

日本史上最大級の地震の被害は明日以降、目に見えてはっきりしてくるだろう。その時、どれほどの人道的支援がなされたのか、それが人権だと思う。

帰宅難民であふれかえる東京都。人道的支援がなされる事を願うばかり。

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