2011-03-04

ウッドストックがやってくる! Taking Woodstock

自然の怒りなのか、春の大雪に見舞われた札幌。ご多分にもれず、昨晩、今朝と家の廻りの雪かきに追われてました。

一段落ついた昼に、気分転換に街へと出かけ、映画『ウッドストックがやってくる!』を見てきました。

上映している映画館のあるビルの前に来ると、ビルの屋上から落雪があり、あわやの命拾い。いつの時代も「上を向いて歩こう」なんだろうね。

映画は、キャッチフレーズ風に言えば、「一本の電話から歴史に残る出来事が動き始めた」なんだろう。

ベトナム戦争長期化で、閉塞状況下のアメリカで、最もシンプルなテーマを掲げ、若者たちの心を掴んだウッドストック・フェスティバルが行われるまでの物語を描いた物だけど、「ラブ・アンド・ピース」といいつつも、愛があるから憎しみも生まれ、平和であるからよその戦争にも無関心でいられる矛盾の中、「自由」という言葉でウッドストック・フェスティバルを強行させた若者たちの物語に、批判の眼差しも感じられず、かといって謳歌しているようにも見えない、祭りの準備を見せられているようで何とも味薄な感じ。

フェスティバルが終わり、主催者のひとりであるマイケル・ラングとおぼしき人物が、この祭りの後に起こるローリング・ストーンズのフリー・コンサートをほのめかすのだけど、それがオルタモントの悲劇になるというのは周知の事実。

人受けする企画を組むのは簡単だけど、集まった人の波は津波にもなりうる。人もまた自然の産物であるだけに、そこはまた難しい。だけれども、何もせず下を向いてたってどうしょうもない事。そんなこんなを観ていて思いもしたけれど、遠くから聞こえてくるフェスティバルで歌うジャニス・ジョプリンの歌「トライ」は閉塞感にいらだつサウンドと感じられた。

アメリカでもウッドストック・フェスティバルのような熱さはもう望めないのかも知れない。

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