2013-08-23

嘆きのピエタ Pieta

キム・ギドク監督の復帰第一作。予告から残虐行為が想像され、ためらっていたけど、どうも映画館の上映時間で都合のよい日程を組んでくれるのは今週のみのようで、観に行った。

車椅子の人が首吊る場面から始まるこの映画は失う者たちの哀しみの映画。

取り立て屋をするイ・ガンドは天涯孤独で無慈悲な取り立てを繰り返し、借金の返済を借り主が傷害を負うことで保険金で払わせるという冷酷な手口。そんな彼に母親と名乗る女が現れた。

ミステリアスな展開は極端な話で儒教的な話をBGMを使わないキム・ギドク監督ワールドに引き込んでくれる。

聖母マリアがイエスの亡骸を抱く彫刻や絵を指すという「ピエタ」その嘆きは観る者に突き付けられるのだろう。

失う者がすべてを失うしかないこの世界で。

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