多くの歴史的建造物が残るポルトガルの古都ギマランイスを題材にした4人の巨匠のオムニバス映画。
オープニングは異邦人・アキ・カウリスマキの「バーテンダー」ポルトガルのカウリスマキ・ワールドはやはり異邦人。
二作目はペドロ・コスタの1974年の革命をモチーフにした「スウィート・エクソシスト」基礎知識ゼロだから難解だけどSFぽい作りが惹かれる。
三作目はビクトル・エリセのグローバル化で閉鎖された紡績工場が題材の「割れたガラス」労働市場が東南アジアに移り、低賃金で働く奴隷探しを嘆く声が印象的。
そして最後は世界最高齢の映画監督マノエル・デ・オリベイラのギマランイス城を舞台に描いた「征服者、征服さる」一番短篇ながら伝えたいことと笑わせどころを掴んでいるのはさすが。
世界を制覇したポルトガルは土地の貧しさ故に海に富を求めたというけど、今のポルトガルは逃げ場のない貧しさがひしめくところなのかも知れない。
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