カリフォルニアのセレブリティたちの欲望から始まる危険な罠。
大スターたちが繰り広げる危険なゲームをリドリー・スコットが描いた物語は麻薬密売という欲望の物語よりも罠に落ちていく人間たちに焦点を合わせ、逃げ道ない罠でもがくセレブリティたちを無様に見せつける。
「選択肢はない。悲しみは価値ではないから、交換は成立しない」
奢りに我を見失ったセレブリティに突き付けるセリフは厳しく、欲に手を出した者は悲しみを見届けるため、生きねばならないとする画面は厳しいはずだけれども、何故かその演出は効果的にこちらに迫ってこない。
それは意味ありげに語られるラストでもそうであり、悲惨さが空回りしているようでつまらない。
リドリー・スコットの理屈っぽさが裏目に出たのだろうけど、セレブリティたちの暮らしに重みを置いたせいかかもねとも思う。
残虐な殺しの場面は多々あるのにとても不思議な映画。
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