世界の現役映画監督として最長老で知られ、昨年2015年に亡くなられたマノエル・デ・オリベイラ監督の遺作。
鍬で土をおこす作業員の写真ばかり撮り続ける写真家のところに来た仕事の依頼は、大富豪の娘で若くした亡くなった女性の遺影の撮影。
写真家がカメラを向けると死んでるはずの娘が微笑み返し、写した写真も微笑みかけてくる。写真家が亡くなった娘に虜になっていく怪異談。
時代遅れと揶揄される物ばかり追い求める写真家と死んだ女の道行きはCG技術でうまく処理され、新しい技術の中に映画そのもののロマンスを漂わせる。マノエル・デ・オリベイラの遺言のようなそんな物語。ポルトガルの田舎町の風景が印象的に映されていた。
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