映画館でチケットを買う際に、「アイ・カム…」と言葉を濁ししまったけれど、僕の後に並んでいたおばちゃまは何が悪いのと云うように、「アイ・カム・何とか」と云っていた。
キムタク、ビョンホンの出る映画を原題のままで公開は配慮なさ過ぎと思うけど、今のご時世、タイトルの工夫などに金をかけるゆとりもないのか、「アイ・カム・何とか」観てきました。(笑)
「怖くはない。俺は地獄を見てきた」と三人の傷ついた男たちの物語「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」はこの世の痛みをこの三人を通して描いている。
きらびやかな摩天楼が連なる香港は男たちの孤独を際だたせ、グロテスクなまでにその痛みを映し出す。
ジョシュ・ハートネットが殺人鬼に脇の下を噛みつかれる場面、イ・ビョンホンがしくじった部下に袋を被せ、ハンマーで殴りつける場面、木村拓哉の顔にウジ虫がはい回る場面、グロテスクさは映されるほどに痛みとなる。
ベトナム出身のトラン・アン・ユン監督の映画は始めて観たけれども、その画面作り、音の使い方に不思議な魅力を感じてしまった。
現代はやはりこのような孤独が描かれる時代なのかなと、下手な救いなど求めないノワール的なニヒルさを通り越してしまった映像に想いは馳せる。
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