「パパと呼ばないで」石立鉄男さんが急死とか。
あらぁ。また個性派の名優さんが旅立たれた。
「30歳以上を信じるな」という文章を書こうかなと思っていたのに。
今の世の中、30歳以上が社会の船頭役と勘違いしすぎている。
昔のように40歳隠居。意地悪爺さん、意地悪婆さんの如く、若者たちに「俺たちの若い頃は」と嫌み八百並べてればいいと思う。
石立鉄男さんが時代をリードししたのは20代。30歳過ぎたら、名バイブレーターになられた方。
杉田かおるのませガキと対等に渡り合う「パパと呼ばないで」はガキには負けないぜという気概があり、その実、ガキの保護者で居続けたオヤジが印象的だった。
それより前、俳優座の映画『若者たち』で世に出た時の好印象も記憶に残る。
勝手放題の大人たちが作り上げた高度成長と公害社会。「カタワの子が生まる」と差別される被爆者の苦渋とそれを乗り越えようとし、社会に押し潰される被爆青年。
石立鉄男さんの役柄はいつもひとりでは生きられない弱い人間だった。
30歳以上は船頭ではない。単なる野次馬。敬意を称し、「お野次たち」よ。怒らない若者たちをとことん野次ろうじゃない。
「パパと呼ばないで」
俺はお前のパパさんじゃない。
そして、死んでいく。
「さよならだけが人生だ」
怒らない若者たちに甘えるなといい甘え続けた男。
「パパと呼ばないで」石立鉄男さん急死
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