2007-07-05

モンスターペアレンツ Monster parents

我が子に対する過保護の現状として、テレビでモンスターペアレンツ(怪物父母)の話をやっていた。

子供が学校が擦り傷を負い、消毒等の処置をし、帰したその後、親が怒鳴り込み、「医者でもないのに、擦り傷と何故判る」「当面、タクシー通学させるから通学費を寄こせ」

父兄参観で両親の他、祖父母二組も訪れ、教室に入れないと文句を云う。

昔から戦後、学校教育を駄目にした代表として、PTAがあげられるけれども、その実態の今日像だろう。

1969年に大島渚が実際にあった当たり屋家族の全国行脚を描いたロードムービー、『少年』という映画がある。

我が子を飛び出させ、車にぶつかり、親が怒鳴り込み、得た金で生計を立てる。

我が子に対する過保護も度が過ぎれば、我が子の人格を無視するペット扱いとなり、この当たり屋家族と何も変わらなくなるのじゃないだろうか?

違うとすれば、子供のリアクションであり、モンスターペアレンツの子供は「愛」が当たり前の我が儘であり、当たり屋の子供は親のエゴにさらされた分、「愛」に飢えているところだろう。

モンスターペアレンツのいちゃもんに身の危険を感じる教師たちは公務員賠償責任保険(訴訟費用保険)への加入が増えているらしく、モンスターペアレンツ保険とも云われているようである。

父母は良かれ悪しかれ、怪物になるもので、子育てを父母の責任、教師の責任と単純に考える事がやはりおかしいのだろう。

映画『少年』の主人公は車に当たり、日の丸のように赤い血を流す。

「ほら、今よ。飛びこみなさい」

少年の背中を押す母は「死んで帰れ」と言い続けた軍国の母であり、今のモンスターペアレンツなのだろう。

映画『少年』予告編

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