新聞コラムに世代間ギャップ(世代間格差)に関する記事が載っており、戦争体験者の親たちと高度成長下の子供たちの世代間ギャップよりも団塊の世代と今の子供たちの世代間ギャップは少ないはずだけど、実際には世代間ギャップが大きいという指摘がされており、戦後から現代を少し考察してみた。
戦争という社会の共通体験で、これまた共通認識である「あんな思いは沢山」という気持ちが戦後教育になったのだろうけど、敗戦直後の教科書の墨塗りを屈辱として記憶ある方もあれば、その後の教科書のないプリントによる自由教育での「出来る子と出来ない子」の格差に屈辱を感じた者もいたようで、その後の教科書重視の教育政策に大きく影響を与えたのだろう。
足並みそろえるはずの教科書重視がいつの間にか教科書絶対に変わり、記憶力が問われる地理や答えがひとつであり、解き方が無数にある数学ならば問題ないにしても、読みこなしの国語、自然現象を知る理科、正しさの勢力争いの流れを知る歴史などになってくると「ひとつの見方」しか示せない教科書の弊害は自ずと出てくる。
更に戦争体験者の親たちが善意に語り継がなかった戦争秘話も「ひとつの見方」に拍車を掛けてしまったのだろうし、高度成長下の子供たちの親との親密度が更にその子供たちである今の子供らに如何に受け継がれたかという問題も出てくるだろう。
高度成長下の子供たちである我々が「繁栄」という時代に育ったために「飢餓」に関する認識が甘いというのもあるだろうし、「繁栄」の下、人の繋がりが稀薄となり、いじめでも、虐待でも限度を知らなくなってきている。
校内暴力の頃から始まったという休み時間、教師が廊下に立ち、子供たちの安全を見守るというのは、監視される子供たちを生み出したろうし、若い母親が「私の時はかばわれなかったのに、この子は何故かばわれるの」と我が子を虐待する告白話も今は聴かれる。
平和な時代を過ごし、世代間格差が少ないはずの現代、戦後という平和な時代がどれだけ生活格差を作り出したのかが、今、顕著になってきているのだろう。
今の流行り言葉に「シュガー社員」というのがあるそうだけど、うちの職場にもアルバイト学生でそういう輩は確かにいる。
人混みが嫌だから辞める。土日は仕事をしたくない。出勤日数イエローカードを乗り切ったから、また休む。
こんな我が儘が増える現代、少子化による労働力減少で「これからは女性の社会進出なくして、社会は成り立たない」と外国労働者を嫌がる財界諸氏のPRもあるという。
女性の社会進出を煽るのは結構だけど、少子化問題、温暖化問題を真剣に考えている?と疑いたくもなる。
因果関係を忘れた丸暗記の罠が亡国、人類滅亡の「アカルイミライ」を作るのかも知れない。
- OhmyNews : アカルイミライ 世代間格差から生活格差へ
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