今まで日本では劇場未公開のままだったフォルカー・シュレンドルフ監督の作品が立て続けに公開され、「シャトーブリアンからの手紙」に続いて、観る。
ヒトラーの名文句「パリは燃えているか」で知られるナチスのパリ壊滅作戦。それを阻止しようと動いたスウェーデン総領事ノルドリンクとヒトラーの命令を受けパリの歴史的建造物を爆破する作戦を立てるコルティッツ将軍の会話劇の戯曲の映画化だけあって、シュレンドルフ監督らしい政治の駆け引きもそれほど深みを帯びてこない。
一般市民を巻き込むな。連合軍もドイツの街を空爆した。押し問答を聴いていると、じゃ、トウキョウは?ヒロシマは?ナガサキは?と思ってしまう。
戦争の無情さは政治の無情さ。それを乗り越えるには人と人の対話しか解決し得ない。「パリは燃えているか」それが戦争なのだろう。
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