還付申告が街中にある教育文化会館で行われている事を知り、いつもは税務署に行っているところを今日、最終日である映画『ひめゆり』を観たくもあり、教育文化会館に行ってみた。
混んでいるのを念頭に置いていなかったので、行ってみて、数人並んでいるのにもちょっとビックリ。提出のみなのだけど、インターネット経由はコストがかかるし、郵送するには提出忘れの書類不備がないか心配なので、いつもこうして申告会場に足を向ける。
書類を点検してくれる税理士の方とお話ししていくと何か話がかみ合わない。
よくよく聴くとこの会場はサラリーマンや年金受給者で、余分に税金を支払った人のために特設されたもので、僕のような青色申告は確定申告が始まっていない今の時期はやはり税務署にて還付の手続きをした方がいいらしい。
怒られつつも、受け取ってくれた事に感謝しつつ、会場を出て、向かい側の大通公園で行われている雪まつりをちらり見て歩く。
会場の一番はしに位置するためか、それ程の混みようでもなく、海外からの観光客がほとんどの中、何十年ぶりに雪像を見て歩く。
海外のチームや市民が作った小雪像が並ぶ会場は真冬の寒さで閉じこもりがちにならないように市民参加型として始まったとされる雪祭りの本来の形を今に伝えており、寒いとはいえ、立春を過ぎ、日差しが強まったせいか、少し溶けかかり、ツララがたれた雪像にも親しみが持てる。
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流行の「お尻かじり虫」や海外のものでは細かな彫り込みの入ったマレーシアの作品が気に入った。
雪まつりの大通りから街中に入り、札幌でも一番古い繁華街でもあった狸小路の街外れ、まだ小さかった僕が悪戯して、せっかんとして、足首を捕まれ、三階の窓から中吊りされた建物がまだ残っているので、想い出に何となく、写メールで撮ってみる。
前評判が高い映画『ひめゆり』は生き残った者たちの生きた証を語る映画。
個人的には語り部一人一人を軸に沖縄戦でそれぞれどのように生きたのかを観たかった。
看護を言い渡され、従軍せざる終えなくなり、最後は軍の加護なく自由行動を言い渡された社会を軸とした語り部たちの語りはやはり語り部たちの生き様を弱めてしまうと思うから。
テレビドラマにもなった白旗の少女がちらり出て来たのが、嬉しかったりするけれど。
映画『ひめゆり』の上映館では映画サークルの友達ともばったり顔合わせ、少し話する。
人は想い出に生きるもの。
過ぎた時を例え、社会の流れで見られたとしても、その時、生きた人の証がある。
小雪舞う今日の一人の出来事なぞ、どうでもいいと思うかも知れないけれど、そんな一人一人の日常が社会を作っている。
『血に染まった海岸で、私は座っていた』
映画『ひめゆり』で語られる忌まわしい想い出話。
想い出が忌まわしくもなく、足下が四季を彩る自然であり、懐かしい友と出逢う事も出来る。
そんな当たり前に生きられる事を「幸福」と感じていたい。
- OhmyNews : 当たり前に生きられることを幸福と感じていたい
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