2015-05-20

駆込み女と駆出し男 Kakekomi

男社会の日本国、お江戸の時代に離縁を求める女たちの駆け込み寺があった。

井上ひさしの時代小説「東慶寺花だよりを原案にした人情劇は軽口台詞で語られ、深刻になりそうな物語を軽快に楽しませてくれた。

離縁の理由は人それぞれ、軽口な話題にのぼった馬琴の「八犬伝」の御魂と同じく寺に集まる。

女の強さは男の強さにあらがうものであり、女の弱さは男の弱さにほだされるから。

女と男の闘いは人は皆、弱き者という当たり前を当たり前にする闘い。

正攻法で描かれた時代物、今なお続く女と男の闘いの物語。

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