新潟・長岡の花火を巡る物語を最近過剰な演出で見せる大林宣彦監督が作った新作。
夏にワーナー・マイカル江別で上映されていて、観に行ったけど、時間が変わっていて、見逃したのをようやく観られた。
本編が始まり、台詞の洪水のような流れに疲れたのか、小一時間当たりになると眠気が襲ったけれども、それを乗り切った後は160分の長丁場、一気に観ることが出来た。
戊辰戦争の敗退、太平洋戦争時の空襲、中越地震、そして東日本大震災。
長岡花火の歴史を紐解きながら、東日本大震災の復興を願う物語は人が生きる物語。
戦時中の空襲下、自然災害、至るところで死人が出る時、人は死ぬことを忘れ、死人の隣に寝る。
死んだ人を悼むゆとりが生まれた時、花火鎮魂で死者を悼む。
中越地震のお返しに東日本大震災の被災復興に熱心になる。そこには原発事故の被災者の受け入れがあり、柏崎原発の事故の記憶がある。
長岡出身の山本五十六の考えを重んじ、攻め入ったハワイの真珠湾で平和の鎮魂花火の打ち上げを長岡の人は夢を見る。
そんな日本の故郷の物語は『まだ戦争には間に合う』という物語になる。
前作「その日のまえに」に続く花火鎮魂は生きている自分たちの証。
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