日本で実際にあった児童養護施設で親が迎えに来るのを待ちわび、来ない事が判ると誰も信じなくなった子の話から作られた作品。
少年犯罪をどう受け止めるか、困難な状況下に生きる子供たちを描くダルデンヌ兄弟の視線は今回もシビア。
少年が求めるものは何なのか。少年の行動を追い続けるカメラは前半の日本の話をモチーフにした話で描き出していく。
父の部屋に電話し続ける少年、空き家になり、父が蒸発したと周りが話しても信じようとせず、電話し続ける少年。
その少年が探し続けた父と再会し、拒まれた帰り、パニックを起こし、泣き、自分の顔をひっかき自虐になる少年。
痛々しいまでの少年の行動がその後の少年犯罪に繋がっていく過程がちょっと甘いけど、少年の心の変遷は理解出来る。
この映画を観た友だちがハッピーエンドと言っていたけれども、ハッピーエンドであって欲しい。そう願わずにはいられない現代の孤独の物語。
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