1981年、北アイルランドのメイズ刑務所、イギリスのサッチャー政権に弾圧され、政治犯として権利を奪われたIRA(アイルランド共和軍)
。
実話の映画化は政治犯と刑務官という対立する関係を冷徹に見据え、政治犯としての権利の主張とそれを認めさせる抗議、それを許さない刑務官、両者を淡々と描く。
囚人服ではなく私服を希望する政治犯。何も言わず、全裸にさせ、毛布一枚渡すだけの刑務官。
抗議行動として壁に糞をすりつけ、廊下に尿を流す政治犯。引きずり出し、警棒で暴行を加え、無理矢理浣腸で排便させる刑務官。
対立はエスカレートし、政治犯の死のハンガーストライキをカメラは冷徹に描く。
サッチャーの報復処置を告げるラジオの音が空しく流れ、政治犯と刑務官の人間としてのプライドを職務遂行がぶち壊すかを見事に見せる。
0 件のコメント:
コメントを投稿